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東京のSさんの思い出

3年前の初夏、

集談会で東京から講師をお呼びした事があった。

一日学習会や、セミナーではなく、毎月の集談会の講師として、

お話しに来てくださったのだ。

それがSさんだった。


集談会のメンバーEさんが、Sさんと親交が深く、

Sさんに「是非名古屋で一度話をしてほしい」と言ってくださったのだ。

Sさんは私と同じ「対人タイプ」という事で、私はこの日を楽しみにしていた。

私の中ではそれは、とても珍しい事だった。

それまでも、精神科医や大学教授など、著名な方を呼んでの

講演会やセミナーはたくさんあったのに、全く行かなかった。

これ以上理論や理屈を知っても、仕方ない。と思っていた。

こういう部分が本当に素直じゃないし、頑固だと自分でも思う。


でも、この時はEさんが「是非聞いてほしい!」

と何度も集談会で言われるものだから、一度騙されたと思って行こう!と思った。

(本当に失礼でゴメンナサイ~( ´_`))


初めてお会いするSさんは、

ほっそりとした物腰の柔らかな方で、絶えず穏やかな笑みをたたえている方でした。

そして一つ一つの言葉がとても丁寧で、優しい雰囲気だったのを覚えています。

(名古屋にはあんまりいないタイプというか~...笑!冗談です~(´∀`*;)ゞ)


そして、お話の後、

質疑応答だったか、一人一人感想を、という事だったのか忘れてしまいましたが、

私に番が回ってきて、

当時中2だった息子の事について、心配でたまらない気持ちをお話ししました。

中学に入ってからめっきり口数が減り、家族からも離れて過ごすことが多くなり、

友人も少なく、学校も辛そうで、私は自分がうつもあり、ずっと対人の中で育ててきたので

そういう影響が少なくないんではないか。自分のようになるのではないか。

というような内容だったと思います。


Sさんは、にこにこしながら、うなずきながら聞いてくださり、

本当にとても心配ですね。辛いですよね。と親身に心配してくださいました。

Sさんも講話の中で、子どもさんが引きこもった経験を話されていた。


そしてこんな風に言って下さいました。

「そういう子どもさんは、とても気持ちの優しい子だと思うんですよ。」と。

「その子なりの時間をかけて、その子なりの方法で大人になっていくからきっと大丈夫ですよ。」

「辛いと思いますけど、今はそっと見守ってあげてくださいね。」と。


私は、その時泣いてしまったと記憶している。

(もともとよく泣くのだけど)

何か、あの当時は、Sさんはとても穏やかで、どこまでも優しく

何を言っても怒らなさそうな人で、

その人に優しい言葉を掛けてもらって泣けたのかな、と思っていた。


でも、3年以上経って、今は少しだけ違う思いが私の中にある。


Sさんは、

あの時、きっと私の心に優しく寄り添ってくれたのだ。

私の事も、息子の事も、そっと抱きしめるように受け止めてくださったのだ。

私ら母子のあるがままを見てくださり、

そのままを受け止めてくださったのだ。


あるがままに受けとめられ、

心が動き、涙が流れたのだ。

今はそう思っている。


上手く言えないが、あの時Sさんは、

SさんにもSさんなりの育児の考え方や、価値観があるだろうけれど、

それらを無にして、私に寄り添ってくれたのだと思う。


そして、私の中で何かが動いた。


だから、あの日、私は「もう一度発見誌を取ろう!」と決意した。

もう会費が切れたまま、再入会する気もおきないまま

ずいぶん年月が経っていた。

本部に電話で再入会の意思を伝えると、調べてくださった。

そして、退会からギリギリ3年以内なので、

入会金は要りませんよ、と言われた。

崖っぷちでSさんがつなぎとめてくださった縁だった。


私は気付いていなかったが、

あの日、心の奥のほうで小さな灯りがともったのだ。

と今は思っている。


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プロフィール

六花

Author:六花
ブログへようこそ。
六花と申します。
10代の頃から神経質症に陥り
30代でうつになりました。
今は森田療法のおかげで、元気に暮らしております。
そんな体験からこのブログを始めました。
日本由来の森田療法を多くの方に知ってもらいたいと願っています。

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